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江戸時代は、その女性の化粧、髪型、衣裳などを見ると、身分、階級、未婚、既婚、職業などがわかったといいます。
では、どんなポイントでわかったのでしょう?

■未婚か既婚かは、髪型・着物でわかる

まずは髪型。「島田髷」は男性の若衆髷が変化したもので、江戸時代前期から若い女性たちに結われ、
若い女性・未婚女性を象徴する髪型でした。
一方、既婚女性は「丸髷」というのが通例でした。
髪型で未婚既婚がわかるというのは、現在ではイメージがつきづらいかもしれません。
また、着物は未婚の元服前の女性は振袖(ただし、未婚でも19歳をすぎると振袖を留袖に直していました)、既婚女性は留袖。既婚女性は前垂れ(前掛け)をつけ、襟には黒襟をかけていました。

■ お歯黒は、大人の女性の通過儀礼

江戸時代の女性たちは、婚約、または結婚が決まると、歯を黒く染めていました。結婚がきまり「お歯黒」をすることを「半元服」といいました。 お歯黒については『古事記』にも記載があり、かなり歴史の古い化粧法として伝わっています。女性のお歯黒は中世以降、通過儀礼と深く結びつき、江戸中期以降は、黒は不変で、忠義、貞節のしるしとされることから、既婚女性の証となりました。
お歯黒の原料は、五倍子粉とお歯黒水(酢、米のとぎ汁、酒、茶汁に錆びた針、釘など入れて作ったもの)で、お歯黒水を沸かして、五倍子粉に混ぜたものを歯につけました。お歯黒は香りがきつかったため、家人が起きる前につけて、つけ終わった後は念入りにうかいをしていたようです。 色は漆のような艶のある黒が美しいとされ、既婚女性は毎日、または数日に1度染め直しをしていたようです。 江戸時代も現代も、美しく見せるために女性は苦心していたことがわかります。

■眉ぞりは子もちの証

眉を剃る(抜く)という行為は、平安時代から行われていましたが、主に上流階級が中心でした。それが江戸時代になると、一般庶民の通過儀礼に関わる化粧として行われるようになりました。 一般庶民は、子どもができると、カミソリなどで眉を剃りおとし、これを「本元服」といいました。公家や武家の女性たちも眉をそったものの、儀式の時などは額の上部に別の眉を描いていたようです。 また、すべての女性が眉剃りを行ったわけではなく、遊女などは眉を剃ると少し老けて見えることから、剃らなかったようです。
江戸時代の眉そりは、子持ちの証である他、身分、階級、職業などによっても、違いがあったことが分かります。
明治に入ると、近代化の波が女性の化粧・髪型・衣裳にも大きな影響を及ぼすことになりました。江戸から明治へのうつりかわりの中で、それまで培ってきた美意識、親しんだ化粧をすぐにはやめられない女性も多くいましたが、白い健康的な歯の美しさや生まれつきの眉が認められるようになり、明治から大正にかけて、お歯黒や眉ぞりは少しずつ姿を消していきました。
町人文化が花開く粋な江戸時代の暮らし、衣食住・娯楽・文化について楽しく学びつつ、現代の社会・生活に生かすことができる江戸の知恵を身につけるシリーズ企画「江戸スタイル入門」。 次回は8月21日(木)19時~。「江戸の祭り~天下祭としての神田祭~」をテーマに、江戸の祭りの中でも「天下祭」と称えられ、庶民に最も愛され、江戸の政治・経済・文化と大きく関わりながら受け継がれてきた「神田祭」について神田神社権宮司の清水祥彦氏にお話いただきます。皆様のご参加お待ちしております!
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神森 真理子

ジャパン トラディショナル カルチャーラボ株式会社 代表取締役社長

慶應義塾大学卒業。パリ第三大学で映像・アートビジネスの勉強をし、松竹(株)に入社。ベルギー・フランス生活を通じ、「日本文化の活性化」という生涯の目標を見出し、会社員としてマーケティング・PRの仕事に従事しつつ、日本文化の伝道師として、日本文化の魅力を発信する企画・執筆・講演過活動を展開。日本文化に関する多数の企画・コンサルティングプロジェクトに従事した後、独立しジャパントラディショナルカルチャーラボ株式会社 代表取締役に就任。 +ART CLUB「食とアートの会」主宰。「銀座なでしこ会」幹事。利酒師・ワインエキスパート・フードアナリスト1級。

ジャパントラディショナルカルチャーラボ
公式サイト:http://jtcl.co.jp

ブログ:神森真理子の『食を!アートを!日本文化を!楽しもう』
http://ameblo.jp/mariko-kamimori

連載:MYLOHAS『大和撫子のための和文化のいろは』
http://www.mylohas.net/eco/japanese_culture

日本酒を楽しむスマホマガジン「酒ゼミ」
監修:現代ビジネス:安倍昭恵「対談『日本の食』を考える」


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