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おじいさまの代から続く老舗を継ぎ、伝統を守りながらも今の時代に通じるものを追い求める堀江麗子さん。「和な美」できものを着る暮らしを提案するエッセイも書いてくださることになっています。
インタビュー後編は、これからのご自身の仕事についてを中心に語っていただきます。
洛風林を引き受けていく上で、麗子さんが創業者であるおじいさまから一番学ばれたことはなんですか。
堀江 祖父は物作りの仲間を「同人」と呼んでいました。それ以前は、京都では織手というのは言われたことをやってもらう下請けとしての存在でした。でも祖父は美意識をともに高めていくための勉強会を開いたりして「一緒に理想を形とするための仲間」という意識を与えた人でした。
当時のある職人さんに話を聴くと、祖父は何を作っても「いいですね」と言ったそうです。でもその「いいですね」の加減が違う(笑)。そのトーンを判断しながら、いいものを作ろうとがんばったとおっしゃっていました。祖父は自分では「何もできない不器用だから、織屋さんや織り手さんを信用して任せる」と言っていました。すべてを受け入れて、さらにいいものを作っていく。その気持ちは私も大事にしています。
要するに、洛風林は帯をプロデュースする会社。おじいさまも麗子さんも、プロデューサーなんですね。
堀江 そうですね。指揮官のような仕事でもあります。糸は糸屋さん、染めは染屋さん、とそれぞれ別々ですから。その全部をレベルアップしていかないといけませんね。その善し悪しを判断できることが自分にとって一番大事だと思います。
創業者の時代と麗子さんの時代、何が一番違いますか。
堀江 世の中が変わっていくスピード、物事が進んでいくスピードが全然違いますね。同じものを維持するだけではなく、求められるものも増えてきています。
それと、施主が変わってきました。昔はきものといえば、親やご主人に買ってもらって着るものでした。作り手も男性が多く、男性目線の趣味のものが作られていた気がします。
今は女性が自分で働いて自分のために買う、という人も本当に増えました。女性は「好きか嫌いか」で選びますね。 作り手にも女性目線が生かされてきています。
麗子さんも帯の柄をデザインされたりしているのですか。
堀江 私はイメージやアイデアを伝えて妹たちがデザインを描いてくれています。やはり同世代の女性に気にいっていただけることが多いですね。
麗子さんの周りではきものを着る女性は増えていますか。
堀江 そうですね。同世代がそろそろ着始めました。30〜40代はきものデビューにとてもふさわしいと思います。入園入学や卒業など、子どもの学校行事で着始める方も多いですが、仕事の場で成功している方たちが、パーティーや海外でお召しになる場合も多いですね。
麗子さんご自身もいつもさりげなく素敵にきものを着こなしておられますね。
堀江 ありがとうございます。自分でつくった帯でも、ハッとするような帯ができたときには思わず衝動買いしてしまいます。今という時代をいきいき生きていらっしゃる女性の方々に、そんなふうにハッと思ってもらえるような帯を提案していきたいと思っています。

(インタビュー、文 / 森 綾)


Writer: 森綾

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