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 南青山のマンダラに、しらいしりょうこさんのライブを観にいった。オムニバスで3組のアーティストが出てくるライブだった。1組目は全然知らない男の子がピアノを弾いていた。それをものすごくいい姿勢で真剣に聴き入っている可愛らしい女性がいて、それが彼女だった。

「今日はお世話になります」と挨拶しあった後、彼女はすたすたすたと舞台に上がっていって、そのままピアノの弾き語りを始めた。その感じがあまりに自然過ぎて、私はなぜか笑いがこみあげてきた。飄々、という言葉があるけれど、まさにそんな感じ。

 ところがすぐに、その弾き語りの逃げも隠れもしない熱さに引き込まれた。

 これはなんなんだろう。一語一語きちんと聴こえてくる言葉は、ちょっと少女っぽい。いわば恋愛の初心者的なストーリーである。その世界に引き込まれる。いいのか、いい年をしてそんな甘酸っぱいものに浸っちゃって、と自制する声が聞こえるのだが、まあいいか、浸って聴くための音楽だし、と思いなおす。

 たとえば、伊勢谷友介がどこかの英会話塾のコマーシャルでプロポーズをするために腕いっぱいのバラが必要なんだと花屋に訴える、あの感じに似ていた。

 あほかいなー、と思いつつ、どうしても目が離せない、そういう歌だったのである。

  • 出演:しらいしりょうこ

    東京生まれ。'01年からシンガーソングライターとしてライブ活動を開始。05年、ミニアルバム「Assembling」でインディーズ・デビュー。08年にセルフレーベルChiffon Records設立。昨年11月、4年ぶり、初のフルアルバムとなる「アンフィルム」をリリース。Coccoの「強く儚い者たち」などの作品を手がけた柴草玲との共作を始め、彼女ならではの世界観を作っている。
    http://www.shiraishiryoko.com/

  • 取材・文:森 綾

    大阪市生まれ。スポニチ大阪文化部記者、FM802開局時の編成部員を経て、92年に上京後、現在に至るまで1500人以上の有名人のインタビューを手がける。自著には『マルイチ』(マガジンハウス)、『キティの涙』(集英社)(台湾版は『KITTY的眼涙』布克文化)など、女性の生き方についてのノンフィクション、エッセイが多い。タレント本のプロデュースも多く、ゲッターズ飯田の『ボーダーを着る女は95%モテない』『チョココロネが好きな女は95%エロい』(マガジンハウス)がヒット中。
    ブログ「森綾のおとなあやや日記」 http://blogs.yahoo.co.jp/dtjwy810

  • ヘアメイク:西田裕美子

    数店舗の美容室で経験を積んだ後2002年にヘアメイクに転向、ヘアメイク事務所Deuceに所属。やさしい人柄であたたかく誠実な仕事ぶりには定評がある。女性らしく明るい、透明感のあるメイクが得意。現在CDジャケット、PV、TVやショーを中心に活躍中。

撮影:萩庭桂太

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