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 天はニ物を与えず、と言うものの、世の中にはニ物も三物も与えられている人がいるものである。特に昨今、クラシックやジャズといった、実力がなければ成り立たない世界にも、とても美形の人が増えた気がする。

 今回登場する挾間美帆さんもそんなひとりだ。本業はジャズの作曲家である。もちろん、プレイヤーとしてピアノも弾けるが、本職は曲を作ってオーケストラのスコアを書いちゃうというすごい人なのだ。しかもまだ26歳なんだという。

 デビュー・アルバムを聴いてみた。タイトルは『Journey to Journey』。旅から旅へ? ちょっと寅さんみたい。しかし聴いてみてその意味がわかった。一曲一曲が次から次へと違う場所への旅に誘ってくれるのだ。

 ライナーノーツには、不思議な詞のような言葉が並んでいた。

「ここはひとつ目の停車駅。ほどなくして列車は音もなく旅立つ。次の旅へと。どんな旅が待っているのか、まだ誰も知らない」。

 一曲一曲に、そんな暗示のような言葉が並んでいる。どうやらこれは彼女自身が書いたものらしい。今回のアルバムの曲は13人からなるオーケストラで奏でられている。にもかかわらず、これがもっともっとたくさんの人数での演奏に聴こえてくる。一つ一つの楽器がとても効いている。ビビッドに自己主張するが、けっして和を乱さない。

 難しいジャズではない。最も伝えやすい言葉で言えば、思いきりがよくてかっこいい。ふと颯爽とタクトを振る女性を思い浮かべた。

  • 出演:挾間美帆

    1986年生まれ。2009年、国立音楽大学作曲専攻卒業。在学中より作編曲活動を行い、08年、山下洋輔の「ピアノ・コンチェルト第3番『エクスプローラー』」のオーケストレーションを担当、絶賛される。2010年、ニューヨークに留学し、2012年にマンハッタン音楽院大学院を優等で卒業。同年11月「ジャズ作曲家」としてデビューアルバム「Journey to Journey」をリリースした。2013年1月11日、東京オペラシティのニューイヤー・コンサートに登場する。
    http://www.jamrice.co.jp/miho/

  • 取材・文:森 綾

    大阪市生まれ。スポニチ大阪文化部記者、FM802開局時の編成部員を経て、92年に上京後、現在に至るまで1500人以上の有名人のインタビューを手がける。自著には『マルイチ』(マガジンハウス)、『キティの涙』(集英社)(台湾版は『KITTY的眼涙』布克文化)など、女性の生き方についてのノンフィクション、エッセイが多い。タレント本のプロデュースも多く、ゲッターズ飯田の『ボーダーを着る女は95%モテない』『チョココロネが好きな女は95%エロい』(マガジンハウス)がヒット中。
    ブログ「森綾のおとなあやや日記」 http://blogs.yahoo.co.jp/dtjwy810

撮影:萩庭桂太

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