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  周囲の人はだいたい気づいていると思うが、私はひどく機械オンチである。パソコンも、文字を打って原稿を送る、というような自分が必要な事以外は、ほとんどわかっていないし、アプリとかいうものも、頻繁に使うのは「乗換案内」くらいのものである。それも何年も毎月お金を払っていたのであるが、無料のものがあるとつい先日知って愕然とした。

 もちろん職業柄、iPhoneも持っている。しかし電源の切り方が2年経ってもよくわかっておらず、時々カシャッ、カシャッ、と画面を撮ってしまう始末だ。

 対してこの連載の写真家、萩庭桂太は大変な機械好きである。フォトグラファーが機械好きなのは当たり前かもしれないが、とにかく他のフォトグラファーが萩庭桂太にカメラのことを聴きにくるくらい、その道には長けた人なのである。機械類に関して、私はときどき、“アホの子のような”ことを彼に尋ねては鼻白んだ顔をされている。悔しいが、仕方がない。そもそも覚える気もないし、だいたい、聴くほうが楽ちんでないか。

 しかし先日、ある取材場所へ行こうとした我々は、iPhoneの地図がよく分からなくて、なかなかたどり着けないということがあった。iPhoneをひっくり返すと地図もひっくり返る。字を大きくしようとすると、全体が見えなくなる。 萩庭桂太は東京産の「せっかち」で、私は大阪産の「いらち」だ。二人ともイライラしてきた。

「森さん、ここ、なんて書いてある?」

「え。……あ、うーん。見えないなー」

 機械をどんなに知っていても、ふたりとも、老眼には勝てなかったのである。

 さて、今週はそんな我々が最新のアーティストに挑む企画である。訪ねたのはj-Pad Girls。なんでも、モデル、女優、歌手、アイドルなど様々な可愛い女の子たちがそれぞれソロで登場。各自、「これを歌いたい」という1曲を選び、そのボーカルの部分、伴奏の楽器の部分を自分で歌って演奏して多重録音し、それを世界に配信することを目的としたプロジェクトなんだという。

 1stシーズンのアーティストに選ばれたのは4人。今年9月に配信開始し、そのうちの1人、タレントで女優の相沢まきが歌った「天空の城ラピュタ」の主題歌『君をのせて』は、Amazon MP3ダウンロードランキングで1位、iTunesミュージックビデオJ-popチャートで17位にまでランクイン。Facebookのj-Pad Girls公式ページのファン数は15,000人を越えた。アジア圏だけでなく、フランスのメディアも取材に来たという。

 相沢はバラエティ番組やミュージカルには出演していたものの、ソロで楽曲を発表するのは初めて。しかも「どぅん どどぅん」というようなパーカッションの音まで自分で歌う多重録音にトライしたのだという。いったい、どうやってそんなことができたのか?

「デモテープをいただいたときは、きょとんとしました(笑)。どの部分をどうやって歌うのかまったくわからなくて。特にボーカル以外のところですよね。少しずつ、6時間くらいかけて録りました。この曲は学生のとき、合唱コンクールで歌った曲で、第一希望でした。新しい曲として聴いてもらえたらうれしいです」

 全部自分で、というデジタル空間でのステージは、彼女にとってまったく新しい体験だったようだ。

東京から世界に発信するメディアアート・プロジェクト
"j-Pad Girls" 2nd Season(CAMPFIRE)

http://camp-fire.jp/projects/view/490

  • 出演:相沢まき

    新潟県出身。バラエティ番組、ミュージカル出演などタレント、女優として芸歴14年。ケイダッシュステージ所属。j-Pad Girlsとしては9月26日に「天空の城ラピュタ」の主題歌『君をのせて』を配信。
    http://ameblo.jp/aizawa-m

  • 取材・文:森 綾

    大阪市生まれ。スポニチ大阪文化部記者、FM802開局時の編成部員を経て、92年に上京後、現在に至るまで1500人以上の有名人のインタビューを手がける。自著には『マルイチ』(マガジンハウス)、『キティの涙』(集英社)(台湾版は『KITTY的眼涙』布克文化)など、女性の生き方についてのノンフィクション、エッセイが多い。タレント本のプロデュースも多く、ゲッターズ飯田の『ボーダーを着る女は95%モテない』『チョココロネが好きな女は95%エロい』(マガジンハウス)がヒット中。
    ブログ「森綾のおとなあやや日記」 http://blogs.yahoo.co.jp/dtjwy810

撮影:萩庭桂太

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