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 女優業を忙しくこなすなかで、北原佐和子はそれ以外のやりがいを求めている自分に気づいた。しかし、すぐにそれが介護の仕事だという結論にはならず、何かを考え続けていたようだ。

「介護を始めるという直接のきっかけというのは実は思い当たらないんです。いくつか断片的な経験としてあるのは、20代で障害者の方が作ったお皿に出会ったこと。大雨の日に肢体不自由な方と偶然出会って、おうちまで送り届けたこと。友人の息子がダウン症だったんですが、その子に会ったこと。……その3つは私の中に響いた経験でした。でもきっかけかと問われると苦しいんですよ」

 ひょっとしたら、と彼女は言う。

「ここ数年、父は突然、町内会の地域パトロールの仕事を始めたんです。とても楽しそうに生き生きやっています。『ありがとう』と言われるのがうれしいようです。妹も看護師をしていますし、私が介護をやりたいと思ったのも、遺伝子的な要因なのかもしれないですね」

 看護師の妹は彼女が「介護士になりたい」と言ったとき「できるわけないじゃん」と驚いたそうだ。

「2週間くらいお休みがあったので、学校に通いました。性格的に通信教育は無理だと思ったので(笑)。もともと、友人は芸能人がほとんどいないんですね。一般の人と交流できる世界というのも、私らしくいられるなと思ったんです」

 ヘルパー2級取得。でも彼女はそこで満足しなかった。本当に現場で働きたかったのである。

  • 出演:北原佐和子

    1964年埼玉県生まれ。モデル、歌手から始め、人気アイドルユニット、パンジーの一員でもあった。その後、本格的に女優に。『水戸黄門』『大岡越前』といった時代劇、サスペンスドラマなど多岐にわたって出演を続ける。その一方で、ヘルパー2級の資格を取得、介護士としても現場で働く。そこで培う経験から現在は講演活動も行っている。
    公式ブログ http://ameblo.jp/kitakitasawako/
    所属「スクロール」 http://www.scroll2003.com/sawako-kitahara/
    講演の問い合わせ先 http://casting.horipro.co.jp/

  • 取材・文:森 綾

    1964年大阪生まれ。ラジオDJ、スポーツニッポン文化部記者、FM802編成部を経て、92年に上京、フリーランスに。雑誌、新聞を中心に発表した2000人以上のインタビュー歴をもち、構成したタレント本多数。自著には女性の生き方をテーマにしたものが多く『キティの涙』(集英社)、『マルイチ』(マガジンハウス)、『大阪の女はえらい』(光文社知恵の森文庫)、映画『音楽人』の原作など。
    ブログ『森綾のおとなあやや日記』 http://blogs.yahoo.co.jp/dtjwy810

撮影:萩庭桂太

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